仮想通貨「ライトコイン」とは?特徴や買い方、今後の将来性について | 仮想通貨

仮想通貨「ライトコイン」とは?特徴や買い方、今後の将来性について | 仮想通貨

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ライトコインはGoogleのエンジニア出身のチャーリー・リー(Charlie Lee)氏が考案し、2011年10月8日に公開されました。ここでは、ライトコインの特徴や今後の将来性についてまとめています。

ライトコインの概要

ライトコインはビットコインをモデルにしならも、ビットコインの課題を補う目的で開発されました。

またビットコインは金貨をイメージして作られた暗号通貨ですが、ライトコインは銀貨をイメージして作られています。ライトコインはビットコインの精神性を良いかたちで引き継いでいますし、ビットコインがナンバーワンだという認識を今も持ち続けています。

そんなライトコインも仮想通貨元年ともいわれた2017年は、価格的に大きな飛躍を遂げました。これまで、日本ではあまり目立たなかったライトコインの実力が問われようとしています。

ライトコインの仕様

ライトコインの基本仕様を下記にまとめています。参考にご覧ください。

  • ハッシュアルゴリズム
    ライトコインはハッシュ関数にScryptを採用しています。Scryptを採用しているライトコインは普通のパソコンのCPUでもマイニングが可能です。
  • ブロック制作間隔
    ライトコインのブロック制作間隔は約2.5分です。
    多くのアルトコインはビットコインよりも短い時間でブロック生成が行われていますが、ライトコインが誕生した時期を考えると、2.5分という時間がどれだけ早く軽快なものだったかが想像できます。
  • 発行総数
    ライトコインの総発行量は8400万LTCで、すでに5530万枚は発行済みです。
    なおライトコインの半減期は840,000ブロックごと(4年ごと)に行われています。通貨単位はLTCです。
  • 取引承認方法(コンセンサス・アルゴリズム)
    ライトコインも取引承認方法にはProof of Work(プルーフ・オブ・ワーク)が使われています。

ライトコインの特徴

ライトコインはビットコインをリスペクトしながらも、現状の課題を克服する考えで設計されています。従ってライトコインはビットコインと相反する面と共通点が共存しています。

ライトコインはビットコインの4分の1のスピード(約2.5分)で取引の承認を行っています。ライトコインはまさにビットコインの課題を補完するコインとして、取引承認の短時間化を実現してます。
ライトコインは海外のECサイトの決済に多く使われていますが、これから日本でも使われるようになると、ライトコインの評価は変わってくるでしょう。

ライトコインはビットコインの4倍の総発行量があります。これはライトコインの取引承認スピードが、ビットコインの4倍の早さということが関係しているようですが、真偽のほうは分かりません。ただ、仮想通貨の発行上限がそのような理由で決まっているとしたら少し笑えます。

ライトコインのマイニングは普段使用しているコンピューターでも簡単に行えます。ライトコインのリリース時、ビットコインはASICより一世代前のGPUマイニングを行っていました。ライトコインはマイニングの中央集権化を心配し、GPUマイニングの一世代前のCPUでもマイニングできるようハッシュ関数にScryptを採用しています。従ってライトコインは、普段使いのPCでもマイニングに成功できるようです。

ライトコインは以下の3つの技術を実装、またテスト導入しています。この点について、ライトコインはビットコインと共通しています。
3つの技術とはSegwit、アトミックスワップ、ライトニングネットワークです。

ライトコインは、2017年4月末にマイナーの75%の賛成を得て、Segwitを導入しました。ビットコインはこれに遅れて、同年8月にSegwitをアクティベートしています。
Segwitはブロック情報から電子署名の情報をカットすることで、ブロックの情報を25%まで圧縮できる技術といわれています。ライトコインやビットコインのようにコンセンサスアルゴリズムにPoSを使う仮想通貨は、ユーザーの数の拡大(取引量の増加)が「処理速度の低下」「送受信の詰まり」といった問題を起こしやすいのですが、ブロックサイズを変えずに回避するには、Segwitの実装が有効な手段とされています。
なお、Segwitはライトコイン以外に、モナコインにも導入されています。

アトミックスワップとは、トラストレスに(=信頼する第三者を持たずとも)コインを交換する技術です。従来コインの交換は、仮想通貨の取引所・交換所で行います。これがアトミックスワップではLTCをBTCに、ブロックチェーン上で瞬時に交換できます。
チャーリー・リー氏はDecred開発チームとアトミックスワップを行い、成功しています。ただアトミックスワップの実際の運用には、まだ数年を要するようですからこれからの技術でしょう。

ライトニングネットワークは少額取引などを瞬時に行うことで、マイクロペイメントを可能にします。またライトニングネットワークはブロックチェーンのネットワーク外で行える技術で、Segwitを実装したライトコインもビットコインのライトニングネットワークに注目しています。
もちろんビットコインも実際の運用はこれからで、その意味ではライトコインとビットコインは、同じラインに立ったばかりともといえます。技術開発力にも定評があるライトコインですから、いずれライトニングネットワークを運用に結びつけるでしょう。

ライトコインの使い道

ライトコインはブロック制作間隔がビットコインの4分の1ということで、決済通貨としてもビットコイン以上のポテンシャルがあります。そのため海外のECサイトなどで、ライトコインを決済に使えるサイトがたくさんあります。

ただ、ライトコインを決済に使える日本国内の店はまだ少ないのが現状です。そんな中、あるゲーム配信サービスでライトコインが使えると話題になりましたので紹介しておきます。

●ゲーム配信サービス「Steam」
ゲーム配信サービス「Steam」は、もともとビットコインが使えていたのですが、手数料の高騰と、価格変動が大きいなどの理由で「Steam」はビットコインの取り扱いをやめると発表していました。その後釜として起用されたのがライトコインです。
「Steam」は「BitreFill」というサービスを利用することで、「Steam」内で決済できるクーポンをライトコインでも購入できるようです。じつはこのニュースが話題になり、ライトコインの価格も少し上昇しています。「Steam」の事案は、ライトコインのスケーラビリティ問題がビットコインほど深刻でないことを証明しています。

●Litecoin財団がLitePayのためのプロダクトを発売する予定と発表
LitePayはライトコインをドル・ユーロなどの法定通貨に即時変換できるサービスで、クレジットカードのような高額な手数料もかかりません。

LitePayは2018年の2月26日に稼働予定ですが、プロダクトの内容によっては、またライトコインの価格は上がるかもしれません。ただしこれも海外のみのサービスです。
ライトコインは海外で人気があります。2018年は国内でもっと使える場面が増えることを期待しています。

ライトコインの価格

2017年の仮想通貨は総じて価格は上昇しましたが、ライトコインも順調に値上がりした通貨のひとつです。
2017年3月ごろは1LTCが300円か400円だったと記憶していますが、12月には35000円に値上がり、マックスでは40000円にまで高騰しています。
2017年の僅か9か月で、LTCは少なくとも87倍から100倍にも価格が上昇したことになります。

LTCは少なくとも87倍から100倍にも価格が上昇した

4月後半からの高騰はSegWitの実装によるものです。そして11月末からの価格上昇は複合的な要因といえますが、ビットコインの先物取引が影響しての価格上昇と考えられます。
これまで目立った高騰といえば「キプロス危機」での急騰がありますが、その後は価格も大きく変動することもなく、長く数百円というレベルのまま推移していたのがライトコインでした。

その後は価格も大きく変動することもなく、長く数百円というレベルのまま推移していた

相場も落ち着き、現在LTCの価格は2万円前後をキープしています。それでも1年前を考えると約50倍ですから、ライトコインはとてつもなく価格を上げたことになります。日本の取引所は、遅ればせながらライトコインを上場させているところが出てきました。ライトコインの価格は、正統派決済通貨としてこのまま堅調に推移していくでしょう。

ライトコインの買い方

ライトコインが買える取引所
  • bitflyer(ビットフライヤー)
  • ビットバンク(bitbank)
  • GMOコイン(ジーエムオーコイン)
  • DMM Bitcoin(ディーエムエムビットコイン)
  • BTCBOX(BTCボックス)
  • BITPoint(ビットポイントジャパン)
  • BIT Trade(ビットトレード)
  • QUOINE(コインエクスチェンジ)

ライトコインは日本でもっと伸びて良いはずのコインですが、取引所形式では円入金が使えないなど、まだ取引所を選定しづらい状況です。

ただそのなかでも日本円でライトコインが買える老舗取引所として、BITPointがおすすめです。BITPointはイーサリアムとビットコインに強い取引所ですが、2018年1月14日からライトコインを取り扱っています(2018年2月18日からはXRPの取り扱いもスタートしています)。

なおビットバンクでもライトコインを扱っていますが、ビットバンクでは円建てでは買えず、現状BTC建てになります。ビットコインをすでに保有している方には、ビットバンクという手もあります。また販売所形式でも良い方は、新たにライトコインを追加したbitFlyerもおすすめです。

ライトコインの将来性

ライトコインはビットコインに次ぐ歴史あるコインですが、日本で仮想通貨が一般の方に注目されたのが2017年と遅かったため、ライトコインの評価も遅れてしまいました。

ただし2017年は少しずつ評価を集め、価格的にはかなり値上がりしています。今後、日本でも決済通貨として認められると、ライトコインの価格はまだ上がっていくことでしょう。ライトコインの将来性はまだ十分にあります。

しかもライトコインにはこれといった懸念材料も見当たりません。日本でもビットコインと同じような決済代行サービスが使えるようになると、幅広いユーザーにライトコインの良さを感じてもらえることでしょう。

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