仮想通貨「ダッシュ」とは?特徴や買い方、今後の将来性について | 仮想通貨

仮想通貨「ダッシュ」とは?特徴や買い方、今後の将来性について | 仮想通貨

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仮想通貨のダッシュ(Dash)は、匿名性通貨としてはモネロやジーキャッシュよりいち早く2014年1月19日に公開されています。ここでは、ダッシュの特徴や今後の将来性についてまとめてみます。

ダッシュの概要

ダッシュはビットコインをベースにした仮想通貨で、2015年3月に「Darkcoin」から「Dash」に名称が変更されました。ダッシュの通貨単位は「DASH」です。

2018年3月現在、時価総額ランキングで12位に位置しています。同じ匿名性通貨のモネロが10位にランクインしていますから、匿名性通貨の人気の堅調ぶりが伺えます。

ダッシュはサトシ・ナカモトの仕事をよりプライバシーを中心に構成した初めての仮想通貨で、その匿名性についての仕組みはエンジニアから高い評価を集めています。
また匿名性が高いダッシュは意外な方面からも求められています。ダークウェブからの需要もそのひとつです。ダッシュに投資する方は、ダッシュコインが技術者から高評価を得ながら、反社会的方面からの需要も(とくに米国)現実にあることは理解すべきでしょう。

もうひとつダッシュは、決済通貨としても大変優れており、アップル社が取引対象通貨にダッシュを選出したことを記憶している方もいるでしょう。このようにダッシュは各方面から求められる通貨といえそうです。

ダッシュの仕様

  • ハッシュアルゴリズム
    ダッシュは11種類のハッシュ関数を組み合わせた「X11」と呼ばれるアルゴリズムを採用しています。
    「X11」は複数のハッシュ関数を利用することでセキュリティ面で大変優れており、消費電力もScryptより低く抑えられます。
  • ブロック制作間隔
    ダッシュのブロック制作間隔はおよそ2.5分です。
  • 発行総数
    ダッシュの発行上限は2200万枚です。
    通貨単位はDASHです。
  • 取引承認方法(コンセンサスアルゴリズム)
    ダッシュの取引承認方法はProof of Work(プルーフ・オブ・ワーク)で、ASIC機器を使ったASICマイニングが採用されています。

ダッシュの特徴

仮想通貨ダッシュの特徴は、インスタントセンド(InstantSend)とプライベートセンド(PrivateSend)に集約されます。
ダッシュはインスタントセンドで取引の即時性向上を図り、プライベートセンドによって匿名性の向上を図っています。以下、それぞれの特徴の説明です。

ダッシュの特徴は決済スピードにあり、この特徴をダッシュではインスタントセンド(InstantSend)と呼んでいます。
ダッシュのインスタントセンドは、分散されたノード(各コンピュータ)の中から承認用のマスターノードをランダムに選び、そのマスターノードに承認作業を高速で行えるようにしています。
インスタントセンドとは2015年に導入した「Instant X」が元になっており、承認時間は約4秒で完了します。これによって承認時間の問題で通常難しいとされる店頭決済の対応も可能と考えられています。日本ではまだ店舗決済にダッシュが使われることはありませんが、使われるようになるとビットコインのような決済代行サービスは不要となるでしょう。

またダッシュコインでは匿名性の高い、プライベートセンド(PrivateSend)と呼ばれる方式も使われています。
プライベートセンドという技術は、グレゴリー・マクスウェル氏という開発者が関わり、元はビットコイン用につくられた「コインジョイン」という方式をもとに作られました。
その仕組は通貨の送受信時に「管理ノード」というプールを経由し、複数の送受信先をシャッフルします。つまり、通常は「A→B」となるところを、「A→管理ノード→B」のようにAとBとの間に「管理ノード」をはさみます。これでAの情報をハッキングしたとしても、複数の送受信先をシャッフルしたプールの情報しか見つかりません。

これ以外に、ダッシュの予算システムについて触れておきましょう。
ダッシュは世界初の予算システムを備えたDAO(分散型自立組織)としても知られています。
DAOとは中央に契約プロトコルを据えた「分散型自立組織」のことで、旧来からある中央に管理者(人間)を据えた組織とは異なります。
ダッシュにはフルタイムで勤務する開発者もいれば、パートタイムで勤務している開発者もいます。ダッシュでは契約プロトコルに規定された給与をDASH DAOの予算から支払われています。

ダッシュの使い道

ダッシュの人気は高まっていますが、日本国内ではビットコインのようなポピュラリティはありませんので、ダッシュを使えるお店やサービスはまだ紹介できるレベルにはありません。

海外ではどうでしょう? ブロック生成間隔が短く、決済に適したダッシュは決済通貨としても注目されています。そのひとつが「ビットカート」です。

●仮想通貨のダッシュがビットカートの決済通貨に
ビットカートはAmazonギフトカードが割安で購入できるサイトですが、ここの決済にダッシュが使われています。
これまでビットカートはビットコインを決済通貨としていましたが、手数料の高騰や決済の遅延などが甚だしく、ビットコイン決済を中止しました。そして新たな仮想通貨としてダッシュが起用されました。

ダッシュは匿名性が高い仮想通貨として知られていますが、決済の現場でも十分に使える通貨だと広まれば、ダッシュが取り上げられる場面は今後も増えてくるでしょう。

●ジンバブエの公式デジタル通貨にダッシュが起用される?
ダッシュはジンバブエの公式デジタル通貨にも起用される見通しがあります。

ジンバブエはアフリカ大陸の南部に位置する共和制の国家で、経済は1999年からハイパーインフレに見舞われています。南米北部に位置するベネズエラも、長らく続くハイパーインフレにより、仮想通貨ペトロ発行したことで話題になりました。ジンバブエも仮想通貨のダッシュを自国のデジタル通貨にする予定だということです。

国が自国の通貨に仮想通貨を使うことには賛否を呼びそうですが、何よりダッシュが決済通貨に優れている証となることはありがたいことです。

ダッシュの価格

仮想通貨のダッシュは2014年に公開された当初に一時期暴騰します。その後は同じ匿名性通貨のモネロ、ジーキャッシュの登場によって匿名性通貨が注目されますが、2017年まではとくに大きな変化はありません。

ダッシュの価格が本格的に高騰したのは2017年になってからです。2017年のスタート時の価格は1000円そこそこだったものが、12月のピーク時には17万円にも値上がっています。
ダッシュなどの匿名性通貨に投資したのは5000円から8000円ぐらいに値上がってからという方が多いはずですが、2017年の1月以前からダッシュをホールドした方は相当良い思いをしたことでしょう。

現在ダッシュの価格は6万円あたりを推移していますが、2018年はダッシュの匿名性や即時決済性が評価されれば、価格はもうワンランクは上がることは十分期待できます。

ダッシュの買い方

ダッシュが買える取引所
  • Binance
  • Bitfinex
  • Coincheck(コインチェック)*現在取引停止中

国内の取引所でダッシュが買えるところはCoincheck(コインチェック)だけですが、CoincheckはNEMの不正流出で金融庁から業務改善命令を受けており、一部の機能等を停止しています。そこで、日本支社の創設も噂される香港が誇る世界No.1の取引所、Binanceをおすすめします。

ただ海外の取引所ということで、日本円建てでは取引はできません。そのため、あらかじめビットコインを入手しておく必要があります。それを除くと、手数料も安く日本語にも対応しているBinanceはおすすめです。

うひとつ、同じ香港の取引所のBitfinexもサブに使えたのですが、現在アカウント有効化に口座残高は最低10,000ドルが必要になるようです。
主要なコインを海外の取引所で買う場合は、当面、Binance一択と考えて良さそうです。

ダッシュの将来性

ダッシュは技術者からの評価も高く、現在のところセキュリティ上の問題も発生していません。さらにダッシュには「エボリューション」というプラットフォームを開発中で、2018年6月にバージョン1のリリースを予定しています。

またダッシュは途上国ジンバブエの公式デジタル通貨にも予定されています。こうした社会的諸要因から、ダッシュの価格をプラスに動くことは十分考えられます。ダッシュの将来性は今後も確かでしょう。

とくに開発途上国と、ダッシュをはじめとする匿名性通貨のかかわりは、これからもさまざな場面で取り上げられるでしょう。世界には経済が破綻している国が多く存在しています。仮想通貨は先進国家の投機需要のためではなく、発展途上国や経済破綻国を助けるために出てきたものではないかと思う程です。

こうした国家を救うにはイーサリアムやリップルではなく、ダッシュをはじめとする匿名性通貨のほうが適しています。そういう意味でも、ダッシュに対する需要はますます高まっていくでしょう。

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